「半落ち」見ました

c0045588_8183263.jpg日がたつうちに印象が薄れてきたのであわてて書きます

これはミステリーではなくヒューマンドラマとして見た方がいいです
テーマは命の重さ、人は何のために生きるのかということ 森鴎外の「高瀬舟」が思い浮かびました 
小説が「このミステリーがすごい」で1位に選ばれたり、映画の紹介に「空白の2日間に何があったのか」なんてあるからすごいどんでん返しを想像してしまいます
前半警察と検察とのいがみあい 報道との攻防 裏取引なんかがあって例の「空白の2日間」にえらい謎があるんじゃないか 真犯人は別に? 殺人には別の目的が? なんてよけいなこと考えてしまいますがあんまり大きな裏はない
「空白の2日間」「自殺しなかった理由」は謎ときでなく人としての生き方の意味をそれぞれの胸に問うためのキーワード
警察やら検察 記者 弁護士 などさまざまな人をえがいたのは、そいつらが保身やら組織のため行動するのと殺人者梶の守るべきもののためにとった行動との対比なんでしょうね
たいそう重い問題で梶の殺人は賛否両論でしょう
小学生みたいな感想ですがアルツハイマーやだな 人に迷惑かけずに静かに楽にポックリ逝きたいと思いました  あと梶一家があまりに哀しくて感動の涙はなく、やるせないくらーい気持ちに落ち込みました
映画ではもうひとつの大きなポイントをぼかしてしまったので梶が罪を背負いつつ生きていく意味がうすれてしまいました  小説で読んだ方がいいんだろうな 映画でよかったのは寺尾聡の演技が見られたことですね
あと気になったのはアルツハイマーの父を介護しているものが裁判官として関わっていたのですが当事者に近い状況のものが関わることってあるのでしょうか 判決に私情が入らない様人選を厳しくするのではないかと思いました(実際私情が入っていたような、、、)

ネタバレ








話の重要な核は骨髄移植です 自殺しなかったのはドナー登録してる梶が骨髄移植できる年齢制限の50歳まであと一年罪を背負いながらもどこかで自分を待ってるかもしれない患者のために生きようと決心したから。しかし直木賞の選考のときに「犯罪者はドナーとしての資格がなくなる これは小説として欠陥がある」ということで問題になりました 
そのため映画でもその部分をはっきり表現しなかったのでちょっとほやーんとしてしまいました
私はそのまま映画でも描き、最後にテロップで「現在の法律ではなんたらかんたら でも骨髄移植できることを願っています 原作者」と流すのでよかったのではないかと思いました
作者は前例がないだけで実際にそういう事態になれば犯罪者でも人の命を救うために骨髄移植できるであろうそうあるべきだという願いをこめてあえて書いたようです
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by hiyohiyo723 | 2005-02-27 09:08